国民投票

先週の日曜日、エクアドルでは国民投票がありました。内容は人選ではなくて、大統領の今の政策に関する信任投票みたいなかんじのようでした。7つの質問があって、それにSí(はい)、もしくは、No(いいえ)で答えます。Síは今の大統領政権モレノ首相を支持すること、Noは前大統領のコレア氏を支持していることを示すようです。市内にあるいくつかの学校が投票所になっていました。でも聞いたら、ステイ先のお父さんとお母さんは別々の投票所。それぞれ持っている自分の苗字で割り振られているらしいです。日曜の午後、お母さんが出かけたりしてお昼ごはんがみんなの分作れないと、外に食べに行くのですが、この日もお母さんが忙しかったので、昼食を外で食べてから、私は先に家に戻ったけど、お父さんと息子は投票に行っていました。まぁそれもあってか、街にはいつもよりさらに人が多かった気もしました。

投票は18歳~65歳の人に強制義務があって、みんなにとって選挙は「行かなければいけない」もののようです。棄権とかいう選択の余地はなさそうでした。ステイ先のお父さんに若者たちもみんな投票に行くんだねって言ったら、「obligación(義務)だからね。」って言っていました。投票すると、顔写真付きの投票証明書みたいなカードを受け取ることができます。これがきっとエクアドル人の人にとってはとても重要のようです。だからみんな投票に行くのかな。ステイ先の家族の中でロハの大学に行っているため、ふだんは任地にいない子どもたちも、この土日は投票のために任地に帰ってきていたし、ステイ先に遊びに来ては、みんなでニュースをつけて、夕方は開票速報を見ていて、とにかくステイ先の家族は政治の話をよく話しています。

エクアドルには日本でこの前できたマイナンバーカード制度のような1人1人が固有の番号を持つ身分証明書類があります。これがエクアドル人にとっては一番の証明書、「cédula」があります。セデュラと読み、身分証明などの公的な証書、証明書という意味。日本の運転免許証みたいにこれも顔写真付きでプラスチックのカードです。同僚に投票したらもらえる証明書もこのセデュラと同じような意味を持つのかな?って聞いたら、「そうだよ」と言っていました。

ちなみに「cédula」の証明書番号は、いろんな場面で言わなければいけません。スーパーで物を買うときも。市役所で各家庭を訪問したときは、訪問の証跡を残すためにサインをもらったのですが、このカードナンバーも一緒にもらいました。この番号は12桁くらいあって、割と長い。このカードには、番号と名前、出生地、人種(種族含め)、最終学歴もしくは職業、親の名前が書いてあります。任地出身の人は19から始まる番号、ロハは11から、キトは17からなどなど、おそらく出身県であたまの番号が割り振られています。これも前に家を回った時に、だいたいは19から始まる人、時々11から始まる人がいて、でもさらに稀に他の番号から始まる人がいて、同僚が訪問先の人に「〇〇出身なの?」みたいな話をしていたような気がしたので、聞いてみたらそんなかんじのことを言っていました。ちなみに以下のように、エクアドルには24の県があります。

 

f:id:reikomiyahara:20180210001034j:plain

キトから戻り、部署での関係性が良くないと話をしましたが、やられて嫌なこととか、こちらとしては言われたことで、今後関わっていくのは無理かも…なんて思うほど嫌なことが続いた1週間でした。そのときは私ももう我慢の限界になり、ステイ先の家族にすべて話しました。ステイ先のお父さんには娘が3人いますが、長女の旦那さんは前市長さん。そういう経緯もあって、JICAボランティアや日本人にとても理解があります。わたしが家族に話したら、もちろん彼女たち夫婦にも伝わってこの前の土曜日に私の話を聞いてくれました。お昼ごはんを一緒に食べて、午後は家族みんなで川に。蚊に刺されまくりましたが、みんなで水に濡れて、楽しみました。前述の投票があった週末だったので、長女の息子たちも勢ぞろいでみんなで。なんかこう、職場で嫌なことがあったおかげで、ステイ先の家族たちのあたたかさをほんとに改めて感じられた週末でした。きのうも長女の息子、彼は中学生で日本語を勉強している日本大好きの男の子ですが、きっと彼なりに私のことを心配してくれているんだろうな~、私が家に帰ったら彼がいて、「気分はどう?」なんて聞いてくれて、直接私の話を聞いてくれました。市役所でも配属先以外の人たちが私に話しかけてくれるたびに、こういう風に私と挨拶を交わしてくれる人もいるんだなって逆に思うこともできました。2月中には一度事務所に任地に来てもらって、今後のこと、活動のことについて話し合う予定です。

 

そしていよいよ今週末はカルナバル(お祭り)です。代表されるのはブラジルのリオのカーニバルですが、ここエクアドルでも国中がカルナバルモード。なので残念ながら開催中の平昌オリンピックの話題はあまり注目されていません。エクアドルのカルナバルはとにかく濡れまくります。基本は水を掛け合う。派手な街では、通りすがりの車やバスから通行人とかにも掛けるらしい。だから友達だとか、知らない人だからとかも一切関係ありません。とりあえずそこにいる人に掛ける。日本人的には「オイオイ…。」というかんじですが、それをして楽しむのもまたここのカルナバルです。たまに小麦粉のような粉類や卵も飛んでくるそうです。すでに道では子供たちが水遊びを始めていて、きのうとおととい、道を歩いていると、2日連続で知らない子供たちに水風船や水鉄砲で水を掛けられ、私も洗礼を浴びました。無事にカルナバルを乗り切れるのか若干不安が残りますが、いよいよ明日から突入します。

任地でも気合いの入ったカルナバルのプログラムリーフレットが配布されました。

f:id:reikomiyahara:20180210001031j:plain

f:id:reikomiyahara:20180210001032j:plain

f:id:reikomiyahara:20180210001033j:plain