ラスト環境部会とコスタへの旅

5月のあたまはエクアドルでも連休があって、他の街から隊員が遊びに来てくれていました。海沿いの街で防災教育隊員(エクアドルの海沿いは地震津波による防災対策のニーズが多いため)として活動する仲間が私の環境教育の授業に興味を持ってくれ、見学したいと言ってくれたので授業も見てもらいました。彼女は東日本大震災後、被災地の行政でも働いていたり、ハイチの災害のときも現地での活動経験がある、豊富な経験の持ち主。こういういろいろな人々と出会って刺激をもらえるのも協力隊ならでは。

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この日の授業には部署のパオラに同行してもらいました。

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防災隊員の彼女と一緒に食べた任地のお昼ごはん。お魚は少し高いごはんなので、我々にしては奮発して3.5ドル。スープも付いています。

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夜はみんなで夜ごはん。日本人とビールを飲みたがってくれていたディエゴもご招待。私たちとのお話を楽しんでくれていて、私も同僚と隊員仲間が仲良くなってくれてとてもうれしかったです。ディエゴともう一人のボランティアのお誕生日のお祝いも。

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先週は4日間首都に滞在し、環境教育部会での打ち合わせを行っていました。

キトでのお昼ごはん。エクアドルでの一般的なお昼ごはん。これにスープも付いて、3ドル。任地や地方に行くと同じような内容だと2ドル~2.5ドル。

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今回の部会で私が参加できる部会はこれで最後。キトで小学校教育の隊員として活動されているシニア隊員さんの声掛けにより、今年8月に行われるキト市内の教師向け大規模研修会の中に環境教育講座の時間も組み込んでくれることになり、そのプログラム決めをみんなで行いました。私は帰国後なので実際には参加できませんが、どんなものにするかというところで少し関わらせてもらうことができました。とても大変なイベントになるとは思うけど、成功を祈ります。そしていつも環境教育部会を行う時に内輪で行う毎度恒例のみんなの活動進捗状況の発表。これも今回が最後ということで、なんだか少し感慨深いものがありました。

現在の部会メンバーと私たちをサポートしてくれているJICAのナショナルスタッフ。こちらもお名前はフアン・カルロス。彼には普段からとってもお世話になっています。私たちボランティアからも人気者。

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報告会つながりで言うと、今回この部会でキトにあがる前に任地、市役所で非公式の最終報告会を行いました。非公式?というかんじですが、公式には6月中旬にJICAのナショナルスタッフの参加のもと行う公式の最終報告会を行う予定です。でも今年は少し特別。5年に一度の市長が変わる時期。市役所内では市長が変われば、退職を迫られる人材が多くおり、新たな顔ぶれになるとのことです。でも私がヤンササに来てから、市役所で関わってきた人たちは圧倒的にこれまでの市長派閥の人々になる訳です。私にとっては派閥とかは正直関係ないし、できればあまり関りたくないのですが、個人個人で見て、所内で会えば挨拶して簡単な話をして、日本人という認識を持ってくれて、私という存在を知ってくれて私の名前を呼んでくれていた人々であることには変わりない訳で、それに対しては感謝の気持ちを表したいし、もがきながら私がやってきたことを伝えておきたいなと、そういう思いで、今回市長が変わることで市役所を去るであろうと予想される人物に声を掛け、小さな報告会を行いました。

まぁ正直当日もエクアドル人に振り回されて、押さえていた会場を横取りされて、報告会ができない疑惑も浮上し、いったん私はあきらめモードに入ったのですが、意外に同僚たちのほうが「落ち着け落ち着け」と私が作って持って行ったケーキを食べながら、ゆったりと構えていて、なだめられながら、なんとか強行しました。これも相当エクアドル流でしたが、それでもやらないよりはよかったかなと思います。なんだかんだでみんな私の発表時は聞いてくれていました。

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左から、「カルロス、チャチャ、(私)、ルイス、ガロ、マヌエル」、市役所の評議員さんたち、言うなれば市長の側近たちです。部署が近く、いつも挨拶したり、変な冗談を言い合ったりする適当だけど気の良い人たちでした。前にも書きましたが、カルロスは敬語口調での日本語挨拶をマスターしてくれ、私の左隣の変な方向を向いている人物は、ステイ先のお姉ちゃんの義理のお兄さんにあたるので、家族の集まりのときなどご一緒する機会もあり、右から二番目のガロはステイ先のお兄ちゃんのバスケ仲間というそんな任地の人間関係。彼も会う度に「オハヨー」と挨拶してくれます。そんなこんなで明日5月14日、市役所には先日の選挙を制した新たな市長とその人々が来ます。もちろんこの派閥に左右されない雇用形態の同僚もいるので、彼らとはこれまで通りですが、それでもきっと所内の雰囲気はガラッと変わるのではと思っています。この新しい市長陣とは約1ヵ月だけですが、どんなかんじなのかは私も少しは感じられるのかなぁと思います。新たな市長はあまり環境分野に興味を持っていない?疑惑もあり、これからのヤンササが少し心配でもありますが、よそ者ながらにギリギリまで動向を見守っていきたいところです。

 

今回のキトでの部会前にはエクアドルのコスタ地域を観光することに。

最大都市のグアヤキル、そこからバスで4時間ほどの同期隊員の任地(私の任地からは遠すぎてこれまで行けていなかったところ)にお邪魔する目的。海沿いのコスタの雰囲気を感じて、そしてこれまで通ったことのないルートでキトにあがりました。

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赤が任地⇒ロハ→グアヤキル(バスで10時間)、ここでグアヤキルを少し観光。一回登ってみたかったサンタアナの丘に。山の斜面にへばりつくように建てられた建物たち。ここは以前は、スラム地区でしたが、治安対策と観光政策の一環で整備された場所。建物がカラフルに塗られとってもきれい。海も一望できます。

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階段は全部で444段。丘の上には教会。f:id:reikomiyahara:20190514045413j:plain

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「Malecon(マレコン=川沿いという意味)」も一望。

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f:id:reikomiyahara:20190514045257j:plainそして一泊半後、グアヤキルから青の線でマナビ県へ入り、ポルトビエホ(スペイン語で「旧港」という意味)という街へバスで4時間の移動。

グアヤキルのバスターミナル。いつも思うけどさすがの規模。

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グアヤキルからマナビ県への道中。

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ビエホポルトビエホへ到着。

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f:id:reikomiyahara:20190514055027j:plain2016年に日本で起きた熊本地震の3日後、ここマナビ県にも大きな地震が起き、多数の死者を出している被災地です。街にはまだまだ被災の跡が残っていました。空地も多かった。

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そしてここから同期の任地へ。ポルトビエホからバスで1時間です。「San Placido」(サン・プラシド)という小さな街。

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任地にも雰囲気が似た、暖かくてのどかな街でした。

マナビはコーヒー産業が盛ん。この同期隊員はコミュニティ開発隊員として、県庁でお手伝いをしながら近くのコーヒー農家さんの支援を行い、生産者の売り上げ向上を目指す活動を行っています。ということで彼がお手伝いするひとつのコーヒー農家さんも訪問。

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その名も「セプロカフェ」。

ここで豆を持ち込んだ各コーヒー農家さんにお金を払います。以前はもっと簡易で強盗が入ったことをきっかけに金網を設置し、セキュリティ強化。

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農家さんの台所。

ポルトビエホで食べた名物の「ビーチェ」。お魚が入ったピーナッツ風味のスープ。おいしい。

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マナビ県で活動する他の隊員も合流し、今度行われる日本文化イベントの打ち合わせに参加させてもらう。右側のエクアドル人が同期のカウンターパート「ドゥマル」さん。JICAの報告会などでも会っているので既に彼とは知り合い。

同期の事務作業場と化すドゥマルのお家でひと休憩。

f:id:reikomiyahara:20190514060911j:plainそして、紫のルートでポルトビエホからバスで1時間弱で行ける観光地の海沿い「Manta」(マンタ)にも足を伸ばすことに成功。数時間、海辺を感じました。

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きれいな夕日も。

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そして同期の任地をあとにして、緑のルートでキトへ。バス乗り継ぎ2回で合計約10時間。途中の大きな街ケヴェードやサントドミンゴという街を通りました。この辺りは街の間に広大なバナナ農園やカカオ農園が広がります。

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カカオの木。

バスのお供に車内で揚げバナナ+チーズの軽食。50セント。

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途中の街の風景。

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ケヴェードのバスターミナルも大きい。

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バナナ農園とサントドミンゴのバスターミナル。

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今回はロハからグアヤキルに向かう途中、バスのタイヤがパンクするという珍事件に見舞われ、約2時間ほど足止め。振替手続きも一切されない中、乗客も積極的に手伝うという、みんなの協力のもと再び出発することができました。

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そんなこともあり、移動に疲れた中、グアヤキル手前でバスから見れた夕日は、きれいでした。
 

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協力隊で来なかったから絶対来ることはなかったエクアドル。嫌なこともたくさんあったし、理解できないことだらけだけど、やっぱり好きなところもたくさんあるし、いろいろな人に助けられました。その気持ちを帰国時にちゃんと伝えられるかな、そんなことを考える最近です。