お祭り週間
2月22日早朝5時半頃、エクアドルで少し大きめの地震がありました。
マグニチュード7くらい。2回は任地を含むオリエンテ地方を震源とするもの、3回目はグアヤキルの沿岸部を震源とするもの。
オリエンテ地方を震源とするものも、任地からは少し離れた都市ではあるものの、それでも揺れは長くおさまると思っても大きくなっていく地震でした。みんなで外に家の外に出て、様子を見る。となりの家もみんな。わりとみんな裸足だったり、サンダルで外に飛び出していたけど、私はちゃんと靴を履いて。こういうのを見ると、地震大国の日本での防災教育の成果も出ているのかもしれません。同僚にも逃げる時は絶対靴履いてねと勧めておきました。
任地をはじめ、国内でも大きな被害はなく、その後特に余震もないです。びっくりした出来事。
ちょうどこの地震があった2日前からヤンササではお祭りが始まっていて、なんだか地震とともにお祭りも始まった、そんなかんじでした。
このお祭りは任地ヤンササがひとつの州にまとまったことを記念するお祭り。2月26日が記念日。ちなみに州は県の次に大きい行政区分です。
スペイン語では「Cantonización」という風に表します。
なので私の任地は簡単に言うと通常「サモラ・チンチペ県ヤンササ市」なのですが、正確には県の次に州(Cantón、読み方はカントン)が入り、サモラ・チンチペ県ヤンササ州ヤンササ市となります。私の配属先である市役所やステイ先の家、いつも行く学校はヤンササ州ヤンササ市にありますが、その他の2つの自治区がまわりにあるのでそれを含めてヤンササ州となります。
今年はヤンササ州38年目。となりの州に比べると5年ほど先輩になるけど、それでもまだまだ若いヤンササです。
このお祭り期間は1週間ほど続きますが、まぁだいたいのプログラムはすべて市役所が管轄しているので、市役所内はバタバタ、みんなお祭りに向けて忙しそうにしながら過ごしていました。
22日から大使館の方が視察に来てくれて、それと合わせて何人かボランティアも集合し、週末は任地を案内しながら日本人で過ごしました。そして3週間後に帰国する現職同期のおつかれさま会も一緒に。ケーキを作りました。
お祭りの一環のミスコン。今年のミスヤンササが決定。エクアドル人はミスコン大好き。現地では「reina」(レイナ)と呼びます。
メスティーソ(白人とインディヘナの混血)、インディヘナ(任地にいる山岳インディヘナ「サラグロ」とアマゾンインディヘナ「シュアル」からそれぞれ候補者が選出されている。
25日にはこれまたお祭りの一環で市場の出展があり、ここで私は任地ではじめて日本文化紹介をすることにしていました。エクアドル人との協働はほんとに当日になってこれまで言っていたことと違うことをしてくるので、訳がわからなくなることが多いのですが、それも想定内。同僚にも手伝ってもらい、途中でステイ先のDavid(日本大好き、私の甥っ子)の応援もあり、無事に終了しました。私もとてもたのしかった。こういう機会をもう少しまた持てたらうれしいです。
出展後はとなりでダンスのコンテストが始まる。
そして迎えた26日当日。
この日は恒例の「行進」があります。スペイン語では「desfire」。
それぞれの組織ごとにみんなで街を練り歩くやつ。エクアドル人はこれが大好き。それぞれ団体ごとに制服や決まった服装があるので、みんなそれを着ます。
先頭はこの前決まったミスヤンササや市長、市役所の要人などなど。
そしてそのうしろが私も参加する市役所のグループ。市役所の女性陣も雇用形態によって制服を持っている人と、そうではない人がいます。私はもちろん制服なし。同僚何人かに浴衣参加をオススメされたので着ようか迷ったけど、直前にステイ先の家族と相談して、ふつうのワンピースで出ました。周囲には市役所に日本からコラボしに来ている人がいるということを示す機会にもなるよと言われたけど、今回はヤンササのお祭りなので、日本文化をこの行進の中で押し出す必要はないかなと私自身も考え、浴衣はなしにしました。またどこかの機会で。
生徒たちもそれぞれの出し物をしながら。
これはサラグロ族のインディヘナ民族の子たち。かわいい。
こっちはアマゾンのインディヘナ民族シュワルのみなさん。
ロハからも参加している方々。
これまでお祭りのプログラムはいろいろと遅れて始まるものがほとんどだったので、遅れるだろうなと予想し、少しゆっくり家を出ました。同僚のディエゴと待ち合わせして、そうしたら意外にもすでに始まっており、途中ですれ違う市役所の同僚に「遅れてるぞ!」と言われながらも途中から行進にそっと入りました。他の部署の同僚が「ここに入りな!」と声をかけてきてくれて、ありがたかったです。
そしてみんなと一緒に一応私も行進。行進が終わり、教会前の中央公園を少しぶらぶらし、家に戻って、まだまだ続く行進を家の前で家族と鑑賞。そして最後はミリタリー。軍隊の登場。シェパードなどの犬も引き連れ、最後にその軍隊のパレードを見て、終了。
プログラムには無料の市民全員に向けた炊き出しが行われたのですが、昨年の、待っても待っても炊き出しが始まらず、やっと始まったと思っても、長蛇の列で待ちくたびれ、結局何ももらわずに家に帰った記憶から、今年はさくっと帰宅し家で家族と過ごしました。そして午後はステイ先の家族のひとり、4番目のお姉ちゃん(Cuma)と私が作りたかったケーキ作りをして、わりとゆっくり。
私は今年は見には行きませんでしたが、夜にはお祭りのファイナルということで、中央公園にはアーティストが来て、ライブ。そして踊り。中央公園に近い私の家まで深夜2時くらいまで音楽がガンガンかかっていました。
翌日の公園周りはごみですごいことになっているだろうな、と思っていました。日本もお祭り後もまぁそうなのかな。ハロウィンとか。でもそれでも自分がこうして廃棄物関連の仕事に関わると、ほんとに「あぁ…」と感じました。
ということで、今年は私も掃き掃除に参加。ほぼ午前中いっぱいを使って、私を入れて、街の掃き掃除担当の同僚たちと5人で。途中でごみ回収車の応援もあったりしながら、なんとか終了。掃き掃除担当の同僚はとても感謝してくれて、それだけで参加してよかったかなと思います。こっちではふつうはオフィスで仕事をする人はこういう肉体労働の仕事にはほぼ参加しません。
同僚のディエゴがこのごみの状況を見て作ってくれた画像(著作権無視)。エクアドルではスマホとSNSはけっこう隅々まで浸透していて、それこそ生活的、経済的に豊かではないと思われる人でもみんなスマホは持っています。それを使って拡散しようとディエゴががんばって作っていました。
そして市長選挙戦も盛り上がっています。きのうはそれぞれの候補者が一同に集まり、それぞれの政策を述べるという討論会、ディベートが行われていました。スペイン語では「debate」。
それを地元のケーブルテレビが生放送していましたが、こちらもSNS利用。そのテレビ局はFacebookを使っても放送していました。私の家にはそのケーブルテレビ局のチャンネルが入らないので、Facebookを使って見ることに。そしてなぜか私のスマホで家族で討論会視聴。私も興味はあったけど一人だったら見てなかったと思うので、彼らと一緒に視聴する機会になって、よかった。果たして市長のポストは誰の手に。投票日は3月24日。
ひさしぶりの学校。お祭りモードと試験、試験休みが重なり、約1ヵ月ぶり。
そして今年もやってきたフルーツ「ヤラソ」の季節。私の大好きなフルーツのひとつ。
ステイ先のお兄ちゃんの誕生日。無事にケーキに顔を突っ込みました。初めて顔を押す係。
家の猫。最近は私がごはんをあげるので、私の部屋の近くで寝る。
さてさて今度はいよいよカルナバルが始まります。今年はどんなカルナバルになるのかな~。