売り子さん

エクアドルのバスの中。ターミナルや大きめのバス停に泊まると必ずやってくる売り子の人たち。

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いきなり乗ってきてペラペラ喋って、挨拶して、いきなりチョコや飴の小さい袋を一人一人手渡ししてきます。はじめて乗った時は手に取ったらマストで買わなきゃいけなくなるのかとビクビクし、でもだいたいのエクアドル人がまずは受けっているのでたぶん大丈夫かなと、おそるおそる受け取った記憶があります。渡されるときに、売り子の人は「買わなくて大丈夫だよ~」みたいなことを言っていたのですが、最初はそれすらも聞き取れていなかったので、ほんとにおそるおそる受け取ったのを覚えています。そして渡した後にもまた少しペラペラ喋る。ここでの喋りはお菓子の広告や、これからのバスの旅のお供に必要だよと、売り文句を調子よく喋り、また一人一人回収もしくはお会計。喋りの中にはもちろん広報だけの人、ただ仕事としてやっていて、お水やアイス、軽食やフルーツなどを売ってる人、キーホルダーのようなお土産類を売る人、特産物を作って売りに来る人、中にはほんとに貧しいからという理由、安定した仕事がない、コロンビアなどの近隣諸国から来て仕事がないけどお金が必要だとか、家族が重い病気で…とかそういう状況を述べる人(どこまで本当かわからないけど。)、障がい者でここでの収入を生計にしている人などもいます。だいたい売るものは50セントから1ドルほどのもの。中にはさらなるまとめ買いを売り出し文句にしている人もいますが、通常はだいたい1ドルまで。

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日本だったらなかなか買わないんじゃないかなとか思うけど、ここでは見てるとけっこうみんな買ったりしています。キリスト教の関係からか、やはりみんなこういうところは慈愛の精神が強く、貧しい環境の人や貧しいけど家族が重い病気で治療費が必要みたいな場合はいつもより買う人も多く、そういう気持ちを込めて買ったりもしているのか、あとはみんなお金ないない言う割には「財布のひもを締める」ということはしないので、少し欲しいと思ったらすぐ買ってるという基本的なエクアドル人の性格も見られます。

バスの中にいきなりガンガン入ってきて、スペイン語でワーワー喋って、いきなり手渡し、そしてそそくさと回収し去っていく、この光景は日本では絶対に見れません。

まだエクアドルに慣れないころ、特に任地着任前のクエンカでの語学学校滞在中の1ヵ月間はなかなかエクアドルのすべてのことに慣れるのに疲れていて、そんな中初めて乗った長距離バスでこの売り子文化を目の当たりにしたとき、何も聞き取れないスペイン語でワーワー喋ってきて、いきなり問答無用で渡してきて、さらにどっと疲れが増した、というかほんとにこの国でやっていけるのかと不安になった思い出があります。

これまで私は、ほんとうにお腹が空いて死にそうだったときと、中学生くらいの男の子が学校に行かずに働いていると言って売りに来てくれて、その子の喋りは静かで丁寧で聞きやすかったので買おうかなと思い買ったケースなど、何回か買ったことがあります。

あとは私は買わなかったけど、前にクエンヵに行ったときにそこから出るバスで一度、ほんとうに芸人のように喋りだけでガンガン笑いを取り、乗客と会話するように話しながらやっている人がいて、「こういう人もいるんだな~」と感心したことがあります。やはりその人の売り上げは多く、多くの乗客が買っていたように思います。後にも先にもここまでこの売り子さんが短時間、数分の中でバスの中の空気を作って彼のテンポに乗客を持ち込んで、そしてちゃんとそれが売り高につながっているんだろうなと感じれたのは、今のところこの人だけです。きっとその人もそういうのが好きなんだろうとも思いますが。

今は通常の売り子さんからで、手にするのもめんどくさいときとかは、いらないよって初めから断ったりもしています。断ると無理に渡してきたりはしないのでそこはありがたい。

どんなことも仕事になると、そういうのが感じられる光景。

見てるとほんとにおもしろい習慣がたくさんある。日本では絶対にできない、絶対に馴染まない、いろいろな習慣が。

 

ここ最近はほんとに雨ばっかりで、任地のまわりでは土砂崩れのニュースが多いです。ロハサモラ間が通行止めになったりもしています。先週ロハに出るときにCPの車に乗せてもらいロハに出たときはいつも通る幹線道路がバス以外は通行止め、代わりに主に以前使われていた古い道を通ることになり、プラスで時間もかかり、道もガタガタの山道のところを2時間ほど走りました。帰りに任地に戻るときはバスだったのでふつうの道を通りましたが、崖崩れを修復する作業が行われていて、そのとなりを止まりながら通るのも少しハラハラしました。

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いつもより増水中。

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また、任地では先々週、土砂崩れにより山沿いに建っていた家が飲み込まれてしまい、家の中にいた男の子が亡くなってしまったという悲しいニュースもありました。市役所から歩いて行ける近い場所、同僚とも訪問したことがある一帯。衝撃的なニュースでした。

 

今月は学校はテスト週間。そのあとは1週間ほど子どもたちはお休み。そして地域のお祭り、カルナバルがやってきます。ということで先週と今週はやろうと思っていた授業も少し延期になったり、いろいろ予定が変わる、無くなるということが多かった。まぁもともとこちらでは、予定は「未定」です。

他にはうまくいけば、3月末くらいから少し動きだしそうな計画をオルランドと立てたり、同僚に手伝ってもらい、その話を関係者にしに行ってみたり。どうなるかわからないので期待はせずに、でも少しでも形になればいいなと思います。

先週末にはZaruma(サルマ)という街に行きました。ここはロハ県のとなり、エル オロ県というところです。El oroと書いて、「エル オロ」と読み、意味は「金」という意味。

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この名前から由来しているように、この県にある今回いったサルマという街も以前は金採掘がすごく盛んな街だったそうです。やはり少し経済的に潤っているかんじもしました。海側の街にも少し近いので、そちらのほうへ抜ける人たち、そちらから来る人達でにぎわう、そんな雰囲気がしました。気候はコスタ気候なので、日差しも強く暑かったです。コスタ方面へのアクセスはまぁまぁありそうでしたが、ロハから来るバスの本数は少なく、行って帰ってのトンボ帰りになってしまったけど、おもしろかったです。サルマに行くためには、ポルトベロ(Potrovero)という街まで行き、そこからタクシーで15分ほど。

ここが経由地点のポルトベロ。

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今回のバス。

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そしてサルマに到着。

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サルマの教会。

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これまで行った金が採掘される街はだいたい山の斜面に街が広がっている、そんなイメージ。坂の街並みがきれい。

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ロハから4時間ほど。でも道はガタガタのデスロードでしたが、無事に行って帰ってこられてよかった。

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経由地ポルトベロに行くまでに止まった小さな集落。ここもまだロハ県カタマヨ市の一部。

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こちらは良い天気でバスからの景色はきれいでした。

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カタマヨ市に住む同期。彼女とは一番任地が近い同期メンバーとして、いつもたくさん助けてもらい、たくさん一緒にエクアドルのいろいろなところへ出掛けました。そんな彼女は現職でのボランティア参加ということで同期として同じ訓練を受け、同じ日に日本を出発しましたが、私より4か月早い来月帰国し、すぐに元の職場で働きます。あと1ヵ月ほど、任地こそ異なりますが、もう少し一緒にエクアドル南部生活を共にします。

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帰りに彼女の任地カタマヨで飲んだ「agua de coco」(ココナッツの実の中のジュース)。通称「Pipa」。甘くなく、すっきりする味。この実を街のお店で冷やしてくれていて、それを買って飲むというスタイル。

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街の小さなお店には防犯でこういう檻がついているお店も南米には多い。好きに中を見られないし、本当に欲しいものを手に取って見てゆっくり考えることができないのでたまに不自由。でもふつうに出入りできるお店もあります。

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今週末は任地のお祭りにあわせて、日本人が何人か任地に集まってくれそうな予感です。たのしみ。