VACACIONES!!!

ここエクアドルでは、学校の1年の周期は9月から始まって6月末に修了を迎えます。9月から新しい学年、学期が始まります。学校はだいたい7月あたまからvacaciones(夏休み)に入ります。そこで子どもたちのための市役所の夏季講習が2週間ほど前から始まりました。これは市役所の文化振興課のような所が主催なので、講習と言っても勉強ではなく、情操教育です。内容は、ピアノ・ギター・歌などの音楽、ダンス(伝統民謡と現代曲)、絵画です。ちなみに各学校で勉強自体の補習はそれぞれ行われているみたいです。

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ごみ回収で学校のコンテナに行くと、補習を受けている子どもたちに遭遇。

 

この夏季講習は約1ヵ月間行われ、みんなそれぞれ1ヵ月後の修了式に向けて、成果物を完成させます。私が1年前、任地に到着してすぐの頃、この修了式兼発表会が行われていて、この部分だけ見学させてもらいました。この見学をきっかけに、この文化振興課の人たちとはもともと顔見知りだったので、夏季講習が始まる少し前にコンタクトを取り、何か環境教育とコラボできないかと考えている、例えば自然をモチーフにした絵画を1つ取り入れるなどして、絵画のクラスでお手伝いできますかと聞いてみた結果、絵画のクラスの先生が快諾してくれて、先週からその絵画講習のお手伝いに行っています。先生的には手伝ってくれる人が1人増えた、ラッキー!みたいなかんじもしましたが、それはそれで良しとします。

クラスは1時間目が5歳~8歳くらい、2時間目が9歳~12歳くらい、お昼を挟んで、午後、3時間目はまた5歳~8歳くらい、最後が去年も受講した子たちや少し上級者向けというかんじ。1日目は鉛筆で線や波線、丸を描く練習。2日目の冒頭に、私は環境についての短いお話の時間をもらい、一応本業である環境の活動も。そこで恒例の忍者のあそびも披露し、少しみんなで遊んで、終わり、絵画の先生にバトンタッチ。2時間目の少し大きい子たちの時間には、忍者のあそびはやめて、初めてのアクティビティを試したのですが、結局はうまく理解してもらえず、こちらは断念。まぁこんな風にうまくいかないことの方が多いです。そしてこの日は家や木や太陽、川などの風景を描く練習。

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3日目から絵の具を使って色を塗りました。絵の具の登場に子どもたちもテンションMAX。基本青、赤、黄色、黒、白の5色の大きい缶をそれぞれ混ぜて他の色を作って、その中間色である果物などを描いていました。

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でも基本は絵を描くのが好きでここに来ている子が多いから、学校の授業よりはみんなちゃんと聞いている気がします。まぁ最初の1日2日目くらいまでは。時間中にトイレに行かせてと教室を出ていく子の数の多さは、学校と同じです。一応みんな事前に一言確認をしてくれて、ちゃんと帰ってくるからいいのですが、それにしても半分以上がトイレに行きます。見てると、ひとつの絵を描くのも、いろいろな性格の子がいて、おもしろいです。

あとは鉛筆削り。真ん中に差し込んで、クルクル手で回して削る鉛筆削りがここにもあるのですが、学校で鉛筆を使うという習慣があまりないため(基本ボールペンと修正液を使う子が多い)、おそらく鉛筆を削ると言うこと自体があまり身近ではないです。見ていると鉛筆削りの使い方をみんな知らないのでびっくり。片付けという習慣もあまりないので、使ったパレットを洗うということもなく、そのまま放置。そもそも片付けって、きっと次に使うためにしていると思うのですが、次に使う時のことを考えない習慣なので、きっと片付けという習慣があまり根付かないんだと感じました。もちろんこれも人それぞれ、1人1人の性格にもよるけど。でも鉛筆と消しゴムはクラス終了後にちゃんと教室の後ろに持って行ってね、絵の具用の筆は自分で洗うようにと初回に先生が言って、私もできるだけ言うようにしています。せめて鉛筆くらいは片付けてほしいなと。今のところまだ大半の子は言われたように後ろに戻してから、帰ってくれています。

積み上げられるパレット。毎回みんなで洗うようにしたら、それぞれ絵の具も出しすぎないし、私達も洗う時間が省けるのに。それに小さな子どもたちにはきれいなパレットが使いたいとせがまれるし。でもこれはこれで、次の時間の子たちがパレットの余っている絵の具をそのまま使ったりもできているので、これがエクアドル式と言ったらそれまで。

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最近一番気になったのは「靴紐」。日本にいるときは一切考えたこともなかったし、自分がどうだったかも思い返したこともなかったけど、ここでは3歳くらいから靴紐がある運動靴を履いている子が多いです。もちろんお兄ちゃんお姉ちゃんのおさがりとか、そういう事情も多いとは思うけど、紐がほどけたときに、当たり前のように足をチョイと差し出して「結んで?」って言ってくる子がほとんど。その姿はまるでお姫様、王子様です。こんなものなのか?と少し違和感を感じて、幼児教育のエクアドル隊員に相談。もちろん地域差はあると思いますが、ここでは子どもたちの発達段階には合わない靴紐の運動靴を履いている子が多くて、この隊員の幼稚園でも、先生=靴紐を結ぶ人みたいになっていたそう。この隊員は配属先で3歳、4歳まではできるだけマジックテープの靴で来てもらうように推奨したらしいですが。

最後の上級者クラスの中の子で一人、ここ最近、少し早くから来て、中に入って一緒に小さな子たちを見てくれる女の子がいます。クラスの先生がバタバタして教室からいなくなることもしばしばあるのですが、そんなときは私ひとりで、同時に呼ばれたりし、どうしようも理解できないことを言われて対応しきれないとき、その子が聞いてくれたりしたり、集中力がない子のところで一緒に色塗りしてくれたり、彼女も自然に面倒を見てくれてボランティアしてくれています。聞くと、絵を描くのがとても好きとのこと。私は彼女の今年の作品の出来上がりをたのしみにしています。

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上級者クラスは私は暇になるので、この前空いた時間で気晴らしに私も描きました。私も学校の勉強より、音楽や絵画とか、そういうものの方が好きです。

 

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そんな中、同僚(兼、現在のカウンターパート)のホアンカルロスのお誕生日が。部署でお祝い。

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先週、ステイ先の家族の娘の一人に連れられて、初めてのイベントに行ってきました。それは「Graduación」と言って、学校を卒業したことのお祝い。高校からはここではどんな勉強を修了したかということで、修了すると「〇〇の分野を勉強した」資格・証明のような証がもらえます。前に少し紹介した「titulo」という文化。ここではこれが大切。(逆に言うと、このtituloをもらってしまえばそれでイイ。という雰囲気も感じられます。)その証明をもらったことへのお祝いをします。日本で言う卒業祝いのようなかんじです。家族によりそのお祝いをごはんだけにしたり、少し派手にしたり、いろいろあるようですが、今回はかなり大きめのパーティーだったのではと思います。

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お家の2階の半屋上のようなところに椅子がぎっしり。

市役所の同僚数人にも会ったりして、これも良い機会でした。

 

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肌寒い日が続いていて、珍しく風邪を引いています。高熱を出したことはエクアドルで2回ありますが、どれもすぐに下がって、風邪という症状ではなかったので、逆にいうと初めて、一般的な風邪の症状、咳と鼻水と少し熱が。早く治るよう、家ではかなりゆっくり過ごしています。

日本はこの前の大雨洪水の被害と、酷暑の影響が心配です。エクアドルでもどちらもニュースになっています。洪水被害地域の1日も早い復興を願っています。熱中症にはお気をつけて。