エンセボヤードとエンパナーダ

さて、少し間が空き、気付くと6月。最近は少しバタバタしていて、一番は来週に迫った環境教育ボランティアによる国内研修の開催。各任地から1名以上、同僚にも参加してもらう予定です。この様子はまた開催後に報告できるといいなと思います。

そして研修を企画しているエクアドルの環境教育隊員メンバー。

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そして、今回はエクアドルごはんシリーズで一息入れます。紹介するのはタイトルにもある通り、2つの一般的なごはん、エンセボヤードとエンパナーダ(「Encebollado」と「Empanada」)。一見どちらも似たような名前?というかんじですが、全然別物。

まずはエンセボヤード。これはスープです。

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意味はenは「中に入っている」という意味(英語で言うinと同じ)、cebollaは「タマネギ」。タマネギが入ったスープということを意味しています。タマネギと言ったら、エクアドルでは圧倒的にこの紫タマネギが一般的。このスープ、たぶんだいたいの日本人が好きなんじゃないかな~と思われる味で、私は大好きです。今のところ好きなエクアドルごはん1位です。お店で食べたり、テイクアウトして家で食べています。お店によって味が少しずつ違ったり、入っている具材もそれぞれです。ふつうはユカと呼ばれる白いお芋(キャッサバ・タロイモ)や茹でた魚が入っています。魚を使う位なので、本場は海沿いのコスタと呼ばれる地域ですが、もう国内どこでも食べることができます。スープそのものにはレモンを絞って、chifle(チフレ)を入れたりしながら食べます。チフレというのは、中南米にあるguineo(ギネオ)という緑色の甘くないバナナ、それをうすく切って揚げたもの。ここではお菓子といえばポテトチップスの前にまずこれというくらい、このチフレが一般的です。ポテトチップスと同じようなかんじなので、これももちろんおいしいです。ステイ先の家では、日曜の朝ごはんはこのエンセボヤードと決めてくれているので、日曜の朝にステイ先にいることができないときは残念だな~と思うくらい、毎週日曜の朝はテンションがあがります。ちなみにステイ先の隣にはステイ先のお母さんのお兄さん家族が住んでいますが、このお兄さんが近くでエンセボヤード屋さんをやっていて、家で食べるエンボヤードはいつもここから調達。エンセボヤードはエクアドル全土ですごく一般的な食べ物なので、いろいろな場所で食べましたが、ここのエンセボヤードがこれまで食べた中で一番好きです。お店も人気なのか特に日曜はたくさんの人でにぎわっています。なぜ日曜朝に食べるのかという点については考察した結果、2つ考えられます。1つは日曜朝のミサ帰りに家族みんなで外食し、そこで食べる。2つめはこのエンセボヤード、もともとは二日酔いのときに食べるものという説もあり、土曜夜に飲んで二日酔いの日曜朝に食べるのが一般的になり、それが習慣化したという点です。実際たしかにお酒を飲んだ翌日に食べたくなる味です。

 

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そしてエンパナーダはエクアドルで一般的な軽食。2種類あって、エンパナーダ・デ・ヴェルデとエンパナーダ・デ・アリーナ。私は特にアリーナのほうが好きです。ヴェルデというのは緑色という意味で、上でも紹介したチフレの原材料にもなっている緑色の甘くないバナナguineo(ギネオ)をパン生地に使って作ります。アリーナは小麦粉なので、そのまま小麦粉を使ってパン生地を作ります。エンパナーダ・デ・ヴェルデの方は中に、チーズか鶏肉などを入れ、エンパナーダ・デ・アリーナは中にチーズを入れます。ヴェルデのほうは完全おかず感覚のごはんで、アリーナのほうは中には砂糖をふったりして食べるものもあったり、生地自体が若干甘い風味を醸し出しているので、おかし感覚で食べることができます。調理方法は揚げているので、日本の揚げパンのようなかんじ。油の摂取量が気になるところではありますが、そんなにいつもは食べないし、ステイ先でもいいかんじの間隔で作ってくれるので、ありがたい。

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私も包むのをいつもお手伝いさせてもらっています。これを作るときはいつも餃子を思い出すけど、それは包むときだけで、揚げる工程からは別物です。

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という2つのおいしいエクアドルごはん。この2つは絶対帰国後また食べたくなるだろうと思います。作り方を覚えて帰りたいところです。

 タイトルには関係ありませんが、この中身はcaña(カーニャ)というサトウキビから取った黒蜜。ゴミ収集を担当している同僚が、畑でカーニャを育てていて、家で作ったとかで、自家製感満載に再利用したペットボトルに入れて、平日の朝に私のステイ先に寄って置いていってくれました。パンにつけたりしてもおいしい。

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私の任地は今雨季なのですが、先月頃から雨が本格さを増し、強い雨が続くときもあります。そんなことがあり、強い雨がここまで続くと、2つのことが起きます。1つめは土砂崩れ。

先月末に3連休があり、先輩隊員の任地・マカスという所に遊びに行きました。任地からはバスで6時間。まぁまぁ遠いけど、私にとってはもっと他の同期の任地よりは近いうちに入ります。マカスは任地同様、オリエンテ地域のアマゾン気候に入り、規模は任地よりもはるかに大きいです。ボランティアもここには3人。もちろんマカスも楽しんだのですが、連休前からの大雨が続いた結果、帰りのバスでは増水現場と土砂崩れ現場に遭遇し、歩いて現場を超えたり、バスの中でひたすら応援を待ったり、なかなかに大変な旅でしたが、無事に帰ってこれたのでよかったよかった。 

そして2つめは断水。ここ2週間ほど、1日の中で断水する時間のほうが長くなっています。なんらかの市役所の水供給システムの修理を行っているとかで、それが大雨の影響なのかは定かではありませんが、これまでも大雨のあとに断水が多かったように感じます。時間も容赦なく、お昼時間帯も含めて、午後ずっととか、夜ご飯前~夜中ずっととかほんとにいろいろ。そして長時間。断水すると、やろうと思っていたことができなくなったり、制限されたり。挨拶で必ず握手をする習慣もあるし、日本の生活とは比べられないくらいふつうに過ごしているだけで手が汚れるので、ごはん前は手を洗いたいところですが、最近はなかなかそれが叶わないこともあります。少し話が逸れるけど、他の隊員と旅行に行って、だいたい同じもの食べてるのに、同期はお腹壊してても私のお腹は元気!みたいなことが続いたときもあり、この断水祭りの中でも大きなお腹の変化はないので、意外と私のお腹は強いということが判明しつつあります。あとは断水後に水が出始めると、安定するまで水道から水が爆発したように出るので、洗面所が水浸しになります。以外に断水自体よりも、私はいつもこれにテンションが下がりますが、それでも水が出てよかった、あれもあれもできるな。となるので、水が出るに越したことはありません。ステイ先の台所には断水が続くため、水を汲んだお鍋の数が日に日に多くなっています。雨季が終わればこの断水時期も終わるのかな~、どうなのでしょうか。でもまぁもうそろそろこの断水祭りも終わる気もします。

ちなみにマカスからの帰宅後は、ステイ先で予定されていた母の日のお祝いに参加。母の日は日本同様、5月の2週目にありましたが、みんなの都合を見てステイ先ではお祝いを少し送らせて計画。少し田舎地域にあるレストランで行い、ステイ先のお父さんお母さんの孫にあたる14歳の日本語勉強中の子と一緒に音楽を演奏する出し物をしました。そこからの眺め。

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このあたりは「barrio la yona」(バリオ ラ ヨナ)と呼ばれる地域。バリオとはそれぞれコミュニティごとの町内会の名前のようなかんじで、街の中心部では川の向こう、その道路の向こうからが他のバリオといったかんじに区画され、田舎の方では、車で数分ごとにこのバリオが出てきます。

市役所でも母の日イベントは行われました。そのときの様子。

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他にも日々の書きたいことがたくさんあるのですが、今回はこの辺で。

また研修が終わったら、少しずつ書いていきます。

では~。Hasta la proxima vez!(また次回!)