クリスマスの週

 先週は同僚のエドウィンに手伝ってもらって、一通り市役所内に分別BOXを置くのを終えました。手伝ってもらった身ですが、それにしてもやはり上から目線で、行き当たりばったりな行動が多かったし、先週は大変でした。クリスマス前でみんな気持ちが先走ってたというのもあったのかもしれません。大変というかむかつくことがたくさんありました。もちろんすべて話すことができればこちらも嫌な思いを残さないで済むのですが、やはり言い返せないし、みんなが話すスピードに入っていけず、考えてがんばって発した言葉もたぶん発音が悪いんだろうな、スルーされる場面がたくさん。エドウィンに「もう少しスペイン語勉強しろ」と諭すように言われ、毎日こっちが自覚していることを呆れ顔で言われたので、さすがに腹が立って、「わかってるよ!」と強めに言い返してしまいました。日本では言わないような言い回しでからかわれたり、私としてはバカにされていると感じることも。それで私が嫌な気持ちになったと言うと、「なんで?気にすることないよ。」とさっぱり言われ、あぁ、日本人と感覚が違う…と日々思っています。マヌエルもマヌエルで私の語学力に飽き飽きしている様子を態度で出されることもあるし、日本じゃなくてスイスの援助が良いとかなんとか。そんなの私の知ったことではないので聞き流しますが、言った瞬間忘れてたり、言われた方も気にするなというかんじの雰囲気があるので、これもここの習慣なんだろうなと思います。本当に嫌な時は、私はそう言われるのは好きじゃないとか、やめてくれと言うことにします。

そしてきのうは朝一で、市役所で集会を開いて職員向けに分別の説明とごみ箱を設置した背景の話をしました。マヌエルには話すところをたくさん手伝ってもらって、なんとか終えたというかんじ。こういう場面ではまだまだ、というかこれからの約1年半もここの人のサポートがないと物事は進められないので、そのあたりには感謝の気持ちを持って接しないとな思います。

 

エクアドルは12月25日クリスマス当日は祝日でお休み。今年は23日が土曜日に当たったので、23、24、25日と3連休。そんなこともあって、先週後半からはみんなクリスマスモードなのか不在にすることも多くて、1人で部署にいるときに訪問客がくると、もう冷や汗ものです。たいてい「不在でいついつ戻るよ」とか言えばけっこうみんな了解してくれるんだけど、どうしても今がいいとか言う人も中には居て、でも言われていることがすべて理解できなくて、他の部署の顔見知りの女性に仲介をお願いして作業したりとか。人を顎で使って、もっと勉強しろとか言う前に自分が居るべき時間に居るべき場所に居てと突っ込みたくもなりました。

そんなこんなで少し嫌な雰囲気が続いた12月でしたが、振り返ってみると嫌なことばかりでもなかった気もするので、ここからはクリスマスイベントの話。

市役所内ではスポーツ大会が開催されました。男女別のチーム対抗戦で、毎日何かしらの試合があって。私もチームに入れてもらって、サッカーとバスケの試合に少しだけ参加。バスケはふつうにたのしかったです。ちなみに私が入っていたチームの名前を私の苗字から取ってくれて、なんとその名も「miyahara‘s」となりました。

やはりいろいろな意味で南米の女性は強い。試合中に腕がひっかかったこととか、休憩時間になると面と向かって言い合ってました。でもきっと次会う瞬間は何事もなかったかのように、ふつうに笑顔で挨拶するんだと思います。この辺りが情熱的だけどさっぱりしているというか、ラテンの感覚なのかもしれません。

市役所前を通り過ぎる子供たちのパレード。

f:id:reikomiyahara:20171228015301j:plain

f:id:reikomiyahara:20171228015302j:plain

キリスト教のイベントも。Novena(ノベナ)というのがあって、意味は「9日間連続でお祈りすること」。ふつうは教会で毎日行われるミサにみんな行くようですが、ステイ先の家族はここ何年か、近くに住んでいる親戚間のお家で行っているらしく、私も一緒にお邪魔させてもらいました。お家でみんなでお祈りをして、歌を歌って、用意してくれた夕食をいただく。で、みんなで語り合って、2時間くらいで解散。次の日は誰々のお家だねって日替わりです。毎日会うので、親戚の家族たちとか初めのうちは初対面というかんじで慣れなかったけど、会うたびごとに親近感が増しました。最後の日はみんなで教会のミサに参加してステイ先の今年のノベナは終了しました。

22日のお昼ごはんは日ごろの慰労とクリスマスのお祝いを込めたマヌエル主催の職場での昼食会。遠くに座っていた同僚から鶏肉を手で食べろと言われ、手で食べたらなんかみんなに喜ばれました。その日の夜は家族の4番目の娘Cumaが誘ってくれて、夕食会に参加。日本でいういわゆる女子会でした。日本にいるときはしようと思えばいつでもできた女子会もそういえばエクアドルに来てからなかったなぁと思い、国は違うし、言葉もまだまだわからないんだけど、なんか女子会の雰囲気って意外と世界共通なのかもしれないと感じて、初めてというより久しぶりな雰囲気を味わうことができました。

おしゃれな夜ごはんが出てきました。

f:id:reikomiyahara:20171228040409j:plain


みんな私よりは年上、中学生くらいの子どもがいる年代の人たち。Cumaの義理のお姉さんも一緒に。彼女とCumaは私をいつもお祭り的な遊びに誘ってくれてこれまでも任地や隣町で夜にお祭りがあるときなど一緒に遊びに出かけてくれます。Cumaは初対面のときは少し怖い印象だったんだけど、すぐに180°変わってとても友好的な人でした。ステイ先の家族たちは基本みんな優しいので、職場で嫌なことがあってもステイ先の家族と顔を合わせられるからそれもよかったな~とも思います。23日の夜はステイ先の家で家族みんな集まって夕食会。この日のお昼、クリスマス用のごはんのために鶏を3羽絞めていました。この鶏はお母さんが畑で飼っている鶏たちです。私も少し手伝わせてもらって、羽を削いだり、内臓を取り出したりしました。

f:id:reikomiyahara:20171228040410j:plain

会食時には女性はワンピース、男性はシャツスタイルで。私は前に見せた浴衣が好評で、みんなに着てほしいと言われたので、宗教とか季節とかいろいろめちゃくちゃだけど、浴衣を着ました。でもみんな喜んでくれたからまぁいっか。たのしい夕食会でした。24日の夜にはミサへ。私がこれまでに行ったことがある教会とは別のところ。キリストの誕生は24日深夜から25日にかけてということを今回知りました。なので、この24日の夜のミサが一番大事そうだし、人も集まる。ステイ先でもいつもはミサに行かない息子もこの日は参加。みんなで行きました。

f:id:reikomiyahara:20171228040411j:plain


これまでに数回ミサには参加したのですが、一通り終わると、「la paz」(平和)と言い合って、隣の人、同じ列の人、前後の列の人たちと握手したりハグしたりします。このときのみんなの顔はほんとうに優しい笑顔で握手をし合います。私も暖かい気持ちになるような笑顔です。このときは良い意味で宗教の持つ不思議な力を感じます。街や家庭にはクリスマスツリーやイルミネーションも。ただ一つ日本と違うところがあって、キリストの誕生を表現した人形を各家庭飾ります。この飾りの名前は「pesebre」。この中のキリストの人形(生まれたところなので赤ちゃんの人形)をみんなミサに持ち寄って、ミサ中は教会の神父さんたちが立つ前の舞台のようなところにお供え、ミサが終わるとまたみんな家に持ち帰る。けっこうな数なので、無くなったり、取り違えたりしないのかな~と少し心配になるけど大丈夫らしいです。

そんなかんじで、はじめてのエクアドルクリスマスが私の中では終了。今エクアドルは雨季です。雨が降ると気温も少し下がって、肌寒くなったり、大雨になると断水することも多くなりますが、それでも昼間晴れると強い日差しで、半袖で迎える人生はじめてのクリスマス、これも貴重な経験でした。

街のイルミネーションもきれい。

f:id:reikomiyahara:20171228040406j:plain

f:id:reikomiyahara:20171228040408j:plain

夕食会後、ステイ先の家族との集合写真。いつも遊ぶ姪っ子甥っ子はカゼで寝ていたため不在でした。

f:id:reikomiyahara:20171228040407j:plain