エクアドル

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 南米大陸にあるエクアドルという国にやってきて、もうすぐ4ヵ月。これまで任地のことは書きましたが、あまりこの国自体のことはそういえば書いていなかったなぁと思ったので、少し紹介します。まず国の名前、正式名称はエクアドル共和国エクアドルは「Ecuador=赤道」という意味。これはけっこう有名みたいですが、私は派遣が決まるまで知りませんでした。人口は1400万人ほど、面積は日本の4分の3ほどで、本州と九州を合わせた位らしい。

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上はコロンビア、下はペルーに挟まれた南米大陸の北西に位置する国です。

公用語スペイン語ですが、アンデス山脈沿いに広がる地域(シエラ)ではケチュア語という現地語がかなり使われていたり、地名にもたくさん残っていたり。実際、任地でも生活しているとケチュア語の単語がたま〜に出てきます。

国旗の中央には翼を広げたコンドルが盾を掴む構図になっている国章が描かれていて、その国章の中には南米最高峰のチンボラソ山、グアヤス川も。この国章を入れると世界の国旗の中でも最も色数が多い国旗と言われているそうです。これも私はエクアドルに来るまで知りませんでした。この前ごみ収集車に乗せてもらってたときにたまたま任地の中にある日本の大使館の援助で建設された橋を渡りました。そこに日本とエクアドルの国旗が描かれていて、同僚と国旗の話になりました。同僚は誇らしげに「エクアドルの国旗もとっても美しいだろ?」なんて言ってました。これが国旗の中央にある国章。

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通過は米ドル。以前はスクレという自国通貨でしたが、2000年から経済政策の一環で切り替わったそう。原油が輸出品の約5割を占め、他は農産品(バナナ、カカオ、コーヒー)やエビなどの水産品という一次産業品です。なので原油価格の下落にも左右され、最近は経済があまり良くなく、一次産業からの移行支援も入っています。経済の発展途中でもあるこの国の首都キトの郊外には日本の高度経済成長期のような団地式の建物も建っていて、なんとなく、人々の生活を見ていても、そんなかんじがします。でも私がいる任地の中の農村部のような所は昔ながらの生活だったり、山間部のインディヘナが住む地域では貧しかったり、まだまだ開発が遅れている地域もあります。ちなみにエクアドルに協力隊派遣が始まったのは私が生まれた1990年から。協力隊の派遣ヒストリーとしては他の国々、特に他のラテンアメリカ諸国に比べるとまだまだ浅い方らしいです。

歴史的にはすごく簡単にするとインカ帝国→スペインの植民地→ペルー領→現在のエクアドルという経緯のようで、ニュースの国際コーナーだとヨーロッパ側から世界を一周するようにニュースが始まるので、一番にスペインのことが流れたりもします。

現在の大統領はレニン・モレノ大統領。今年2017年5月に10年続いた前任者から交代しました。彼は強盗に遭ったときに負傷した後遺症で常に車いすが必要で、彼が当選したときは、「車いすの大統領誕生」と日本でも少し話題になっていました。

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これまでも自身で障がい者のための活動をしてきたそうです。モレノ大統領は私の周りでは支持率高そう。反対についこの間、副大統領が汚職疑惑で逮捕されるという事件も起きていて、これまでも政治の汚職は多い国の一つのようです。

人種は、インディヘナメスティーソインディヘナと白人の混血)が大多数ですが、アフリカ系のエクアドル人の人も思ったよりいます。人々はみな基本的に親切。エクアドルの中の「シエラ(アンデス山脈沿い、寒い、山)」「コスタ(太平洋沿い、暑い)」「オリエンテ(もしくはアマゾニコ、熱帯気候、暑くて雨も多い。私の任地が属する地方。)「ガラパゴス世界遺産の島)」の4つの気候区域によっても人々の感じは随分違うように感じます。あったかい所はより人々も陽気で、明るくて開放的だけど、寒い所は他の地域に比べ、少し表情や雰囲気が大人しいイメージ。任地では初対面でも友達だったかのようなテンションで話すので、そこはやはり外国風で、すれ違い様に知らない人にも挨拶します。たぶん今後はもっとエクアドル人の性質、性格について知っていって、いろいろ感じることも多くなると思うので、このあたりはまたその都度書きたいことがあったら書きます。

首都や大きな都市は都会ですが、それでもこの国はとっても自然が豊かです。有名なのは世界遺産ガラパゴス諸島だけど、それだけではなく、アンデス山脈の山々、太平洋沿いの海、アマゾン地域の緑や生態系など一つの国でここまでバリエーション豊かで、気候も様々で、来てみてとても驚きました。正直来るまでは赤道直下の暑いだけの国かと思っていました。気温も東西南北で同じ時期に日本の冬と夏ほど違うし、標高もまったく違うので、それぞれの土地の風土に合った文化もまったく異なります。

これから、任地だけに限らず、エクアドルという国自体の雰囲気や文化も伝えられるようにいろいろ見ていきたいです。

写真は2017年度1次隊同期として同じタイミングで訓練を受けて、この国にやってきた同期たち。10月あたまの3ヵ月オリエンテーションのときに撮影。コミュニティ開発1人・幼児教育1人・小学校教育3人・環境教育4人の計9人。今はみんなバラバラの任地に配属されてそれぞれがんばっています。

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下の写真は、この前上京した機内でお世話になった人とその家族。その後お昼ごはんに招待してもらいました。素敵な家族でした。¡Gracias!

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