カカオと畑

任地ヤンササはエクアドルの中では標高が低く、あたたかい地域です。エクアドルは全部で4つの気候地域に分けられます。①コスタ(海沿い、1年を通してすごく暑い、日差しも強い)②シエラ(アンデス山脈沿いの地域で、寒い、朝晩はさらに冷え込む)③オリエンテ(アマゾン気候であたたかい、晴れると日差しが強い、熱帯地域で雨も多い)④ガラパゴス世界遺産ガラパゴス諸島)の4つです。

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ヤンササ市は③のオリエンテ地域(地図の緑色の下の細くなっているあたり)ですが、その気候で栽培される果物のひとつ、カカオについて紹介。カカオは中央アメリカから南アメリカの熱帯地域を原産とします。それぞれの家の庭でカカオを作っている(育てている?)ことが多いです。ステイ先のお母さんは畑仕事が大好きなようで、家から車で10分ほどのところ(すでにこのあたりは中心地ではなく、あたり一面緑が生い茂る場所)に日本でいう家庭菜園を持っています。もちろん家の敷地内に庭を持っている家庭も多いです。そこでイモ類や、果物、唐辛子を作りつつ、鶏も飼っている。家で出た生ごみは、鶏のえさ(穀類)と混ぜ合わせて鶏たちに食べさせています。鶏たちが産んでくれた卵もいただきます。

 

 

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maíz(とうもろこし)

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お花もきれい

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カカオは2種類あって熟すと赤色と黄色の実ができます(赤の方がよりおいしいらしい)。

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割るとこんなかんじ。白い部分ひとつひとつが実です。ドロドロしている。

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この実はこのまま食べる(種以外を吸う)こともできる。味は甘さの中に少しすっぱいかんじがある柑橘風味。この種の部分を乾燥させて、炒る。炒った後で一粒一粒皮をむきます。この時点で香ばしい良い香りがします。種自体に少し油分を含んでいるかんじ。ちなみに皮むき作業は手が真っ黒になります。

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少し虫みたいですが、一粒一粒カカオの種です。

皮をむいた種は濾器で濾していきます。濾すと、油分も合わさって、ドロドロとしたペーストに。家族総出で濾す。

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ペースト状のものを水、ミルクで溶いて、好みで砂糖を少し入れて完成。砂糖無でも十分おいしいです。この日は夕方からみんなで作業し始めて、できあがったのは夜ごはんのあと。飲み物なんだけど、すごくジューシーで、濃い。とってもおいしかった。前の先輩隊員2人も大好きだったって家族が言ってました。飲んで納得です。

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 そのうち自分でも作れるようになれたらいいなぁ。

とまぁ、先週は初めての自然のカカオのチョコラテに感動しました。

こちらではここ2週間ほど、メキシコでの地震や中米を襲っていたハリケーンが毎日のトップニュースで自然災害の多さを感じます。ドミニカ共和国に赴任している同期隊員も一番ひどい数日間はみんな首都に避難していたらしい。もちろん最近の日本の周りも私が出発したときよりこわいことになっていて、日本のニュースを見るたびにヒヤヒヤ、ひどくならないことを祈っています。